ローテーションの重要性殺菌剤、殺虫剤には有効成分毎の作用機構が分類されています。これは農薬を使用する際に、同じ作用機構の農薬を連続使用することによる抵抗性発生を防止するためです。 何故同じ農薬を連続使用すると抵抗性が発生するかですが、例えば灰カビが発生し薬剤を散布すると大半は死滅しますが 突然変異で耐性を持ったり、わずかの菌が農薬に耐えて生き残り大繁殖することにより その農薬に対する耐性を持ち効果は激減してしまいます。 このことから複数の作用機構の農薬をローテーションすることにより、抵抗性発現を抑えたり 耐性のある個体を別の農薬で死滅させることで拡大を防止します。 一般的には3~4種類ほどの農薬をローテーションすることで、大よそ防ぐことが可能にになります。 殺菌剤にはFRACコード分類が存在し、殺虫剤にはIRACコードが分類されています。 農薬を購入する際は別分類の農薬を3~4種類用意し、使用方法をよく読んで利用することで安全に効果的が期待できます。 以下のサイトで分類表を参照し、手持ちの農薬の確認をしましょう。 新規購入時も有効成分がかぶらない製品を選ぶのが大切です。 販売されている商品名の記載があるので確認しやすいです。 <殺菌剤FRAC分類表> 殺菌剤FRAC 2022年5月版 <殺虫剤IRAC分類表> 殺虫剤IRAC 2021年9月版 ver.10.1 ※使いやすいスプレータイプの場合は分かりにくいですが、裏書に有効成分が記載されています。 もっとも使われているであろうベニカXファインスプレーの例を挙げると 有効成分 クロチアニジン・フェンプロパトリン・メパニピリム とあります。 クロチアニジンはネオニコチノイド系の殺虫成分で、分類4Aになります。 フェンプロバトリンはピレスロイド系の殺虫成分で、分類は3Aになります。 メパニピリムはアニリノピリミジン系の殺菌成分で、分類は9になります。 上記成分の分類がかぶらないようにしたい所ですが、ハンドスプレー系では なかなか難しいかもしれません。 |